受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

日能研「日特」中止の余波×受験生がすべき行動×塾が取るべき行動

今日はまた塾業界では衝撃のニュース。

 

日能研が後期日特をZoomで行うことを決定」

 

日能研の後期日特といえば、

志望校によって決められた校舎に行き、

色んな校舎の人としのぎを削ることが出来る入試に向けた意識を高める場である。

1クラス大体30名くらいまでだったと思うけど、

その中で本気で志望校対策をするからこそ、

入試への意識が高まり、合格率が上がる。

SAPIXでは志望校別特訓、早稲アカではNN特訓にあたるもの。

毎年やってきたとても大事な場。

 

今年はコロナの影響でこの日特を取りやめることに。

この判断自体は責められるものではないと思う。

 

だけど。

校舎単位でのZoomというか、

100人以上一緒にZoomでやるという判断はどうなんだろう。

例えばだけど、

麻布の国語のように文章1本・ほぼ記述対策の授業をするとなった時に、

無茶が生じるのは目に見えている。

先生からの話を聞いてるだけで記述は書けるようにはならないし、

自分の書いた記述を見てもらうこともできない。

周りの熱気を確認することもできない。

このままでは「日能研」だけでの受験に不安が残るのは間違いない。

 

NN特訓は他塾の人も受けられるから、受けにいく人は多くなると思う。

ただ、毎年そういう人を見ているけど、

出来ることならやめた方が良い。

理由は簡単で、塾によって教え方が違うので、

場合によってはマイナスに働くことが多々あり得るから。

「そこまで上手くいっていたのに…」と後悔をするご家庭も何度も見てきた。

 

個別に行くならリスクは軽減されるけど、

それでもこの時期に個別に行って、良い先生を充ててもらえる可能性は低い。

すでに持っている生徒もいるわけだし。

だから最低限ちゃんと体験するなりよく見るなりすることは、

受験までの日数が短くなったからこそ意識すべき。

本当は8月まで来たのなら、自分の通う塾を信じ切るのが一番だと思うけど。

 

いずれにせよ僕が望むのは、

それぞれの生徒にとって「良い環境」を作るよう塾は努力して欲しいということ。

「目先の利益」追求ではなく、

生徒のために本気で考えていれば「先々の利益」にも繋がるはず。

 

だから日能研も時間をずらして人数制限するなり、

ダブルヘッダーみたいに上手くカリキュラムを組むなり、

色々と出来る対策はあると思うから、ぜひ再考して欲しい…。

 

あとはこの先、大手も中堅も、もっとぐちゃぐちゃになり得る。

受験生は振り回されないようにして欲しいし、

平常心を大切にしていくことが大切。

逆に塾に携わる身としては、生徒のメンタルをきちんと意識する。

保護者のニーズの変化をしっかり汲み取る。

そういった「当たり前」を改めて大切にしたいと思う。

あとは、これから受験を考える4・5年生は、

「何も考えずに大手」にするという選択肢を捨てることが大事だと思う。

保証もなくなっているし。

むしろコロナ禍での対応は小回りが効く小さな塾の方がいい面もあると思う。

ただ当たり外れは間違いなくあるから、

「体験」をして面談までしっかりやってみて判断して欲しい。

 

日能研のニュースに驚き長々書いてしまいましたが、

受験生が自分の志望校にしっかり合格して欲しい。

そうなれるよう、自分自身も本気で関わっていきたいなと思います。

本日は雑談です。ありがとうございました。