「神奈川大手塾告発」×「強引な生徒勧誘と実績水増し」×「塾の存在意義」
バタバタしていたら更新が1週間以上出来ず…。
だけど毎日更新されている人はたくさんいるわけで、
本当に凄いし、見習っていかないといけない。
「日々の積み重ね」が大切だと子どもに説いている以上、
自分自身もやらないと説得力はなくなる。
子どもとの信頼関係はそんなちょっとしたことで築かれる。
よく「自分の話を聞いてくれない」という先生がいるが、
それは愚の骨頂だと思う。
大抵の場合、自分自身が姿勢で示していなかったり、
「対価」を払っていなかったり、
普段からの積み重ねを意識していないのを棚に上げているからだ。
高校生ならともかく、
中学生や小学生が自分の思うように動くはずがない。
そもそもの前提からして間違っていることを自覚すべきであろう。
さて。
今回は神奈川県内大手塾で大きな問題があり、話題になっている話。
簡単にいうと塾講師が自身の塾における、
「強引な生徒勧誘」と「合格実績の水増し」を告発したということ。
生徒に迷惑をかけないよう、
塾名の公表はされていないが、塾業界内にいる人なら誰でもわかる塾。
告発文によると
「学習塾の原点に立ち戻り、堂々と胸を張って仕事ができる会社になってほしい」
という願いを込めての告発。
その中で個人的にひどいと思った部分がこちら。
『通塾生に「これを頭のいい生徒に渡すように」と模試やアンケートを各学校の他塾生や成績優秀生に配布させ、生徒からの聞き取り情報をもとに、本人またはその保護者に無断で、各中学校に通う高学力者の名簿を作成し、それをもとに勧誘活動を行っています。』
ここで出てくる名簿というものが、
学校名・通っている塾の名前をまとめたもので、その数なんと1000件以上。
これを「無断で」行なっているのは、
金券などを渡している面も踏まえれば、犯罪すれすれなんじゃないかと思う。
少なくとも真っ当な方法ではない。
だけど会社では「優秀性獲得目標」が設定・推奨され、
とにかく高学力者を特待生として在籍させ、
公立トップ校や早慶の附属高校への合格者としてカウントしようとしているのである。
ちょっとした個別指導を提供して自身の塾の実績として数えることで、
「見栄えの良い」合格実績を作っているということである。
とまぁこれが概要なのだが、
「塾」が営利に偏りきった最たる例の一つであると思う。
昔から「強引さ」の話は界隈では有名な話であったが、それにしてもひどい。
こんな塾を選んで欲しくない。
「塾」の存在意義は何なのだろうか。
最低限きちんとした学習を提供し、成績を上げることが大前提にあって、
合格実績はその先にある結果に過ぎず、
過程を全て無視して、
何処かから持ってきた中身のない結果には何の意味もないと思う。
生徒や保護者を騙すことが罷り通ってはいけない。
生徒がやりたいことを我慢して、本気で頑張って出した大事な「結果」を、
大人がそんな風に使ってはいけない。
前にも書いたけど、
「塾のために生徒がいる」のではなくて、
「生徒のために塾がある」ことを忘れてはいけない。
この人がどういう経緯で告発したのかはわからない。
どう言われるかはわからないし、風当たりもキツくなるかもしれない。
だけど。
同じ塾で教える身として、
生徒に自信を持って授業を提供することが出来なくなった気持ちも、
生徒の目を見れなくなった気持ちも、保護者への申し訳なさも、
自分自身の罪悪感もよく分かる。
少なくとも間違ったことはしていないように思う。
やっぱり、目の前の生徒のために出来ることを全部やって、
一緒に出来るようになるための階段を登って、
最後のゴールで合格した嬉しさを心から味わえるのが正しい塾の姿だと思う。
生徒もそんな塾を望んでいるんじゃないかな。
確かに、営利企業ではあるから色んな食い合いも競争もあるのは否定できない。
だからどうせ競争するなら、
そういう塾の本質的な部分というか、原始的な部分というか、
根本の部分で競争をして、お互いに高めあえればいいのにと思う。
僕自身も頑張ろう。
ありがとうございました。