「テストの点数が悪かった時」×「失敗から学ぶ」×「先生のあり方と塾選び」
「模試やテストの点数が悪かった」
受験塾に通っていれば、
一部生徒を除けば、誰しもが通る道だと思う。
すごく勉強したはずでも、それがそのまま全て点数になるわけではないし、
自分よりも頑張っているようには見えない人の方が点数が高いこともある。
伸びるタイミングも人によって違う。
「努力」が形にならない時期は本当に辛い。
もう逃げ出したくもなるし、
受験校のランクを下げてしまおうかと思うこともある。
ただ「模試の点数」は全てではない。
以前も書いたと思うが、模試ができていたから受かるわけでも、
模試ができていなかったから受からないわけでもない。
だって問題で求められていることが入試とは違うのだから。
きちんと自分の行きたい学校に合わせた勉強をすれば良いのだ。
塾の先生は学校別の傾向を人によって差はあれど、ある程度は把握している。
だから上手く利用すれば良い。
塾の先生のいうことを最初から鵜呑みにするのは危ないけれど。
実績や営利を求める塾が多いのも事実だから。
何はともあれ、
テストの点数が悪かったことを焦る必要はないのだ。
でも間違えてはいけない。
テストの点数が悪かった「から」どうするのか。
よく考える必要がある。
この行動を起こさないのならテストを受けた意味も今後の成長もない。
何が悪かったのか。
良かった部分はどこか。
何故間違えてしまったのか。
次に向けて出来ることは何か。
そう言ったことを考えながら、直しをしっかりする。
自分自身との対話をきちんとする。
分からないまま、出来なかったままの問題をそのままにしておくことがあってはいけない。
「直し」を自分からする事で「次」につながる。
失敗したらまた別の手段を試せば良い。
チャンスはたくさん転がっている。
やれるまでやったら絶対に出来る。
そう心から信じて進めば良い。
アイシールド21に出てくる「ダレル・ロイヤルの手紙」にこんな話がある。
アメフトのコーチが選手に送った手紙だ。
「フィールドでプレーする誰もが必ず一度や二度屈辱を味わされるだろう。
打ちのめされたことがない選手など存在しない。
ただ一流選手はあらゆる努力をはらって速やかに立ち上がろうとする、
並の選手は少しばかり立ち上がるのが遅い。
そして敗者はいつまでもグラウンドに横たわったままである」
勉強でも一緒だと思う。
悲しむのも凹むのも悪いことではない。
たくさん、本気で勉強した人にだけ与えられる権利だと僕は思う。
だけど本当に大事なのはそこから先。
「失敗」を受け止めるか。
ここで先生の出番だと思う。
大人でも自分の失敗を反省するのは難しい。
特に自分のことなら尚更。
だけど子どもより失敗した「経験」はあるはずだから、
失敗からの立ち直り方も知っているはず。
次に繋げるための橋渡しが出来る存在である「塾の先生」
怒るのも良い。
一緒に悔しがるのも良い。
泣いたって良い。
ただ黙って話を聞くだけでも良い。
もし自分も今までが逃げてばかりで上手く言えないのなら、
逃げた先に何があるかを伝えれば良い。
そういう学び方もある。
ダメなのは無関心でいること。
自分の授業を聞いてないとか話を聞かないからだと突き放すこと。
これでは子どもは変わらない。
僕自身は点数どうこうよりも相手の心に問いかけることを意識している。
何を目指しているの?と目標を改めて考えさせたり、
どうしたいの?と自分の理想を考えさせたり、
そのためにできることは?と道を作ったり。
相手によって話し方も内容も違うけど、
話が終わった後にすっきりして、前を向いて歩けるまでを意識している。
あとはその子次第だから信じるのみ。
泣かせてしまうことが多いのは本当に申し訳ない。
一方で間違えることが恥ずかしくない、ということも伝えたいから、
傷つかないように最大限の配慮はした上で、
授業の中で明らかに変だった答えを紹介するようにしている。
みんなで笑って「消化」する。
次に同じミスをしないよう「自然と」気をつける雰囲気を作る。
間違えていたとしても頑張って書いたことは褒める。
同じタイミングで、他の人より出来ていた部分を褒める。
点数だけでなく取り組み方も合わせて。
そして最後に一言。
「次また期待してるね」という。
100点でないなら「今」に満足はさせたくない。
後は普段の授業から点数がすぐに出なくても、
「絶対できるようになる」と本気で言っておく。
子どもと先生との間に信頼関係があればこれだけで本当に成績は変わると僕は思っている。
生徒の点数が実際上がっているので、
間違っていない方法だと思う。
その時に見せてくれる子どもの笑顔は、何物にも変えがたい。
塾に不安を覚えた時には、
テスト後の塾の先生の対応はきちんと見た方が良いと思う。
子どもときちんと話してくれている塾が多くなって欲しい。
僕も頑張ろう。
ありがとうございました。