受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

「渋谷幕張中2021入試結果」×「無事合格」×「その先」

千葉最難関の「渋谷幕張中」

今年度は1758人の志願者の中で683人合格。倍率は2.4倍。

 

過去5年間の推移を見てみると、

2021年 :1758人→683人合格 2.4倍

2020年:2058人→630人合格 3.3倍

2019年 :2012人→751人合格  2.7倍

2018年 :2004人→711人合格  2.8倍

2017年 :1963人→724人合格  2.7倍

となっており、

昨年度の渋幕の急激な絞り方から大分戻った様子。

受験人数が少なくなっているのはコロナの影響がとても大きい。

後は昨年の様子から受験を避けた部分もあると思う。

 

一方で合格者数が増えたので倍率はやや下がっている。

だからと言って簡単になったのかというとそうでもない。

算数は難化し、社会も自動販売機をモチーフにした問題が出題され、

理科では高校物理のような問題が出題され、

頭を悩ませた受験生は多かったはず。

ただ全く解けない問題ではなく、よく考えると解ける問題も多い。

いわゆる「最難関」の学校の問題に相応しい。

 

点数的には、

国語56.7点(64.3点) 最高87点(合格者最低29点)

算数41.9点(52.1点)  最高92点(合格者最低18点)

社会34.8点(39.6点) 最高59点(合格者最低21点)

理科38.3点(46.7点) 最高69点(合格者最低24点)

と言う結果だったそうだ。(社理は75点満点)

このテストで合格最低点が182点(昨年は202点)

なお受験者平均は171.8点と昨年の185.8点から約15点も下がった。

最上位の子たちが集まってこの点数なので、いかに難しかったかが伝わってくる。

どの塾も「過去問」を使っていろいろな対策をするけども、

それでもこれだけ合格最低点が変化するのは中々読めないし、

渋幕の問題に対応するのはとても難しい。

だから受かった子どもたちは本当に「誇り」に思っていいと思う。

 

まぁそれでも渋幕については、

合格できるかどうかの一番のポイントは「算数」であるのは間違いないと思う。

いやまぁこれは大体の中学校で言えることではある。

「算数を制するものは受験を制す」

と言うのは間違っていない。

もちろん他の科目での挽回も十分可能だと思うけども。

渋幕を受けるなら理社はコアプラスレベルをきちんと暗記していれば、

基本的な問題での差はつかなくなるので、そこまでは頑張りたい。

 

 

…とまぁ今年は倍率的には合格はしやすかった渋幕。

まだ2次も残っているし、東京受験もこれから。

「最難関」を受験して、

合格できた生徒は大きな自信に変えて、

残念ながら花が咲かなかった生徒はリベンジをするなり、何かを学んで、

東京入試に向けて頑張っていくことが必要だと思う。

少なくとも「最難関」にチャレンジしたことは無駄には決してならない。

 

埼玉入試や千葉入試等で受験が終わるのなら、

合否に関係なく、本当に良く頑張ったことと思う。

でも「その先」もまだ道は続いていく。

頑張った自分を褒めて、

良かった部分を振り返って、

良くなかった部分を今後に生かして、

最後に支えてくれた保護者に感謝をして欲しいと思う。

 

 

自分の教え子は渋幕に無事「合格」をもらえた。

すごく嬉しそうにしていたし、見たことないくらい自信に満ちていた。

この表情を見れるのはとても喜ばしいこと。

元々の成績(4科偏差値50弱)を考えれば、本当にすごいと思うし、よくついてきた。

こんな逆転もあるのだなと思う。

 

だけどここはまだ立ち止まる所じゃない。

2月1日の本命も無事に合格を勝ち取らせたい。

「勝って兜の緒を締めよ」

まさにその通りなんだろうな。

 

一緒に頑張れるのも残り6日。

最後まで寄り添いたい。

ありがとうございました。