受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

「1周年感謝」×「中学受験」×「志望校をいつまでに決めるか」

中々記事の更新が出来ず、気がついたら10日。

そんな中で、このブログを書き始めてからちょうど1年。

前回の記事でも書かせて頂いた通り、読んでくださっている皆様の力が大きいです。

本当にありがとうございます。

 

ただ、書いてきた記事の数が131。

最近の更新頻度の少なさが如実に表れる結果に。

 

もっと誰かにとって参考になる話を書いたり、

塾講師が見る「日常」の部分も含めて気軽に書いたりしながら、

前年より多い記事数を目指すことを改めて目標にしたいと思います。

よろしくお願い致します。

 

 

さて、この「目標設定」

受験生にとって、必要不可欠なものです。

大きな目標は第一志望合格。

これは受験生にとっては当たり前だと思う。

だけど漠然としすぎていても難しい。

 

実際「中学受験では、いつまでに志望校を決めるべきか」

という話を保護者の方からもよく伺う。

僕自身はいつも「6年生の夏前まで」というようにしている。

本当は出来る限り早いほうがモチベーションが上がるので良いと思う。

特に偏差値が自分よりも高いところを目標にしていれば、

自然とその学校に向けて頑張ろうとして成績が上がるケースが多い。

もちろん最後まで悩み抜くのが悪いとも思わない。

今年の受験生で特に多かったように、

ギリギリになってようやく志望校を決めるパターンで上手くいくこともある。

 

だけど敢えて「6年生の夏前まで」と言っているのは、

夏休みを有効に使うためだ。

どの学校を目指すかによって必要な勉強量も内容も違う。

解き方も変える必要があるかもしれない。

だから「一斉の授業」や「均一の課題」だけでやっていても合格には近づけない。

大手ならクラスごとにある程度の課題は決まっているが、

正直その区分けでも物足りないと思う。

開成と麻布の問題を見ればわかる通り、求められている力が違うのだから、

個々人の目指す学校によって本来はやる内容を変える方が可能性は高まる。

これは合理的な考えだと思う。

 

もちろん基礎となる部分で必要な内容は変わらない。

だからテキストが存在するし、

クラスでの一斉授業が無意味になることは絶対ない。

それでも、

夏から「自分の志望校への対策」を夏からした生徒と

夏の間は「満遍なく」勉強をした生徒。

特定の学校に受かるのなら前者の方が可能性は高くなるし、

何より夏期講習という長い期間を「自分のために」頑張れるのは大きい。

そういう意味でも夏前に志望校を決めて欲しい。

 

僕は、その人の特徴と行きたい学校によって出す「夏の課題」を変えている。

何故この課題が必要なのかも話す。

保護者の目の前で三者面談をして、

ちゃんとやり切ると本人の口から宣言もさせるようにする。

そうすることで「自覚」が生まれ、頑張れる。

課題の量はギリギリ終わるような量を出す。

これは、頑張って「やり切った感」と「自信」を持たせるため。

塾の先生側はどれだけ布石を用意しておけるかが大事。

 

そうすると9月以降に過去問を始めやすいし、

クラスの雰囲気も上がり、2月の受験に向けた良いスタートも出来る。

 

ただ、仮に目指す学校に対して絶対的な能力を持っていれば、

「可能性が上がる」とか「傾向を掴む」とか、そういう次元の話ではなくなる。

そのレベルにある生徒なら、

夏休みに別個の課題は必要ない。

一番わかりやすい例で言えば、最上位の生徒は、

問題の傾向とかを気にせずとにかく色んな問題に触れれば良い。

難関中学校の過去問を夏中に一通り解いていく。

これだけで十分「考える力」や応用力の育成になる。

こんなの個人単位でなくてクラス単位で十分な話だ。

 

 

そうやって自分の「志望校」とそこまでの「距離」を測った上で、

夏休みを迎えられるかどうかが入試合格への大きな鍵となる。

 

先に述べた通り、「目標設定」が必要不可欠。

夏休みの目標が「志望校への対策と第一歩」なら、

夏休みまでの目標は「志望校の設定と学習習慣」になる。

まずは学校をいろいろ見るべき。

併せて日々の勉強と毎月(毎週)のテストをしっかりこなすべき。

 

1つ1つ自分で考えて、

1年後に「笑って」いられるようにして欲しい。

 

明日も頑張ろう。

ありがとうございました。