『1ヶ月だけの中学受験②』×『この時期の正しい勉強法』×『信頼の証』
1ヶ月で中学受験「第一志望合格」を目指すリアルな物語。
年が明けようやく始動。
面談時にも本人と話したが、実際に勉強を見るのは初めて。
まずはどのくらい合格までに差があるのかを調べる。
本来なら単元ごとに勉強を進め、
何度も繰り返しながら少しずつ自分の力にしていき、
6年の夏〜秋以降に過去問を使いながら自身の志望校を目指すのが通常の流れ。
多少の差はあれど、それが大体の塾の一般的な流れだ。
僕自身も普段はそうしてる。
あるいはもっと早めに過去問を入れたりもする。
実際5年生の一部の子には、
もう算数の過去問(首都模試偏差70弱の学校まで)を解かせて合格点も出させている。
だけど今回はそんなことも言っていられない。
とにかくレベルの把握&事前の想定との間のバランスをしっかりとって、
本人にあう形を早く見つけないと手遅れになりかねない。
まずは実際に受ける学校の過去問を解かせた。
当然解けるわけはない。
だけどそれは想定内。
「今出来ること」と「1ヶ月弱で伸びそうな部分」を見つける。
大枠で決めた方針は、入試問題傾向を踏まえて
①計算の仕方をしっかりさせる
②算数は入試問題でよく出てくる単元のみやる
③漢字・慣用句・ことわざ・四字熟語をとにかくやる
④国語の読み方を作る
以上の4点とした。
これをやり切ればいろんな学校への対応は無理でも、
ただ1校のみなら何とか届かせることができるはず。
続いて具体的な教材をどんどん準備。
①
問題集だけでなく、色んな学校の過去問から抜粋。
この学校の選び方には塾講師としてのセンスが問われる。
ギリギリ出来る問題を選んだり、
余裕で全問正解出来る問題を選んだり、その都度意図を持って変える。
こういう価値の享受が塾へ通う意味の一つだと思う。
②
6年生用のテキストだけだとまとまっている一方で難しそうに見える。
その場合に(必要なら)きっぱり学年を下げる勇気は大事。
「本当に必要な問題集」だけをやるのが正しい。
また、過去問を含め様々な情報を元にした的確な分析が必要。
その辺りを塾に任せてとにかく解く。これが最短ルートとなる。
③
漢字はどこの学校を受ける際でも必要。
問題は「どのレベル」までやるか。これをしっかり決定。
今回は声の教育社「合格への2790題」の中の一部を採用。
後は知識で毎年出る内容をやれば点数に繋がるならひたすら覚えるだけ。
④
これはとても厄介。
本来、国語の読み方は一朝一夕では身につかない。
だから出来る限り多くの文章に今から触れさせ、
本人の読み方をベースに最低限身に付けるべきルールを叩き込む形に。
と。
こんな風に書くととても堅苦しい。
本来勉強をする上で絶対に忘れちゃいけないもの。
それは「楽しさ」
中学受験が終わればゴールではないし、
むしろそこからがスタートみたいなところもある。
だからこそ本人が自分からやるようになるためにも「遊び」を持たせたい。
今回は本が好きな子と言うことで、
③の語句を覚えるために問題集ではなく漫画を入れることにした。
休み時間や空いている時間に読む。
ただそれだけ。
だけどリラックスにも繋がり、勉強にもなる。そんな仕掛け。
そして約10日が経った。
算数:順調に伸び、8割弱までは何とかきた。
国語:時間配分と語句が課題。6割弱。
本当によく話を聞いて頑張ってくれている賜物だと思う。
算数は単元をかなり絞った成果。
もう少しやること広げる余裕ありそうで何より。
後は今までよりも自分のこと含め色々話してくれるようになった。
これが何よりでかいと思う。
少しずつ信頼度が上がっている証拠だから、
僕も残り半月、その信頼に応えられるよう頑張ろう。
長くなりましたが、読んで頂いた方ありがとうございます。
また中間報告&結果報告ができればと思います。