「大学入試と第一志望合格」×「信じ抜く」×「いい先生との出会い」
11月を迎え急に寒くなってきたこの季節。
2月1日に照準を合わせれば残り90日となった。
それはそれとして、
見ている生徒の一人の受験結果が2日に一つでた。
それが「大学の推薦入試」
今年の生徒の受験方法は特殊な型だから受かりやすいとはいえ、
指定校推薦ではなく一般推薦みたいな感じなので落ちる時は落ちる。
1.4倍〜1.5倍と言うところ。
本人にとっては当然第一志望で、
もし通らなかったら今から本格的に3科目をやり始めないといけない。
英数は何とかなるけど生物はまだまだ知識は入ってない。
家庭教師のような感じ(厳密に言うと違うけど)で、
僕が見たり指示出したりしているだけで、塾にも通っていない。
自分自身も元文系なのでどう進めていくか…正直不安も大きい。
そんな状況。
「13時に電話するね」と言われて待っていたけど、
13時10分になっても電話はこない。
13時20分頃に「サーバーダウンしていてまだ見れてない…」とLINE。
僕に気を遣ってくれるあたりは本当に優しい子だなと思う。
そして結果。
「受かってたー!!」
いつもより若干泣きそうな、そんな声だったと思う。
「おめでとう!本当によくがんばったね。そしてこれでもう小論文やらなくていいね笑」
そんな会話をしつつ、まだ学校なのですぐに電話は切った。
…本当に慣れない。
塾の先生として何年間も受験には携わってきた。
中学受験も高校受験も大学受験も。
それでもやっぱり「合格」の電話をもらった時の嬉しさにも、
リアクションの仕方にも、安心感にも、脱力する感じにも…全部に慣れない。
やっぱり一人ひとりの生徒にドラマというか思い入れというかがあって、
別に偏差値の高い学校だから嬉しいとか、
たくさん合格が得られたから嬉しいとかそういうことじゃない。
その子が「行きたい学校」に受かるから嬉しい。
いくら歳を重ねても、大人になっても中々感情を抑えられない。
まぁ喜べなくなったら、「仕事」としてしか見られなくなったら、
もう塾の先生じゃない方がいいのかもしれないけど。
英数の指導をしながら、ひたすら小論文をやってきた2ヶ月。
学校の先生に出してもなかなか返ってこないということで、
2日に1本ずつ「書いて添削」の繰り返し。
初めは筋道の立て方もわからなかったのに、
だんだんと書けるようになっていき、だいぶ説得力もついた。
何度も「こんなんあり得ない」みたいな返し方もしたし、
「どう見ても日本語になってない」「何を伝えたいの?」見たいな言い方も日常茶飯事。
それでもめげずにずっと頑張って何とか形になった。
僕自身は小論文の専門家でも何でもない。
自分自身が書くのは得意だけど、教え方の知識は一般レベルくらいだと思う。
必要だったからどうやって導けばいいのかは勉強したけども、
最後までよくそんな僕のことをちゃんと信じてくれたなぁと思う。
本当に感謝。
結局のところ「とにかく信じる」ことが受験の秘訣なのかもと思った。
別に大手の先生じゃなくてもいい。
みんなが「いい」という先生じゃなくてもいい。
自分が「この人の言うことなら」と思える先生を最後まで信じ抜く。
もちろん、言葉で言うほど簡単な話ではない。
覚悟もいるし、揺らぐこともある。
それでも絶対何とかしてくれると、何とかなると「信じ抜く」
これが出来れば受験合格に近づいていくと思う。
「好きな先生」だったら「好きな科目」になるのと同じ理屈。
「自分にとっていい先生」に出会えた人は本当に幸せなんだろうな。
逆の立場に立った今。
何人の生徒に対して、僕はそうなれているのだろうか。
まだまだ頑張らないといけないことがある。
先週体験した生徒が今日から入塾した。
前回まではあんまり話してくれなかったけど、
今日はたくさん質問に来て、とても楽しそうだった。
心を開きかけてくれてるのかな?
ちゃんと向き合って、
その子が「信じられる」先生になりたい。
本当に合格してよかった。おめでとう!
ありがとうございました。