「中学受験と気持ちの持ち方」×「合格と不合格」×「伝えたい言葉」
いよいよ中学受験の東京・神奈川入試は明日が本番。
コロナ禍の中で本当に大変だった一年。
それも明日からの5日間の入試でほとんどの結果が出る。
受験には「合格」「不合格」のどちらかしかない。
どんなに頑張ってきていても、
どれだけのことを犠牲にしてきても、
そう言ったものは何にも関係ないし、見てもらえない。
ただ「当日の問題に対して基準点を超えられるか」
この一点でしか評価をしてもらえない。
小学生が受け止めるには少し重たい現実。
残酷といえば残酷かもしれない。
積み上げた全てが色あせて無駄な日々に見えてしまうかもしれない。
だけど逆にいえば。
「当日の頑張り」を見てもらえるテストであって、
やり始めるスイッチが少し遅かったとしても、
勉強をしてきた過程の中で後悔があったとしても、
最後の最後まで頑張ってやり切れば、認められ得る世界。
ある意味でとても平等。
その子の性格とか立ち位置とかそんなものも関係ない。
「ジャイアントキリング」だっていくらだって出来る。
これは大きな希望。
どう見えるかはその人によって違う。
明日から始まる受験の中で、
「不合格」のまま次の日に臨まないといけない子もいれば、
「合格」を手にして次の日に臨む子もいる。
精神状態が違ければ同じ景色だって違って見える。
だから中学受験には「大人」がいつもそばにいる。
保護者も。塾の先生も。
一人で抱えない。
入試を受けた結果に対してどう立ち向かうかで、
過去の「結果」は変えられなくても未来の「結果」を良くすることが出来ると思う。
気持ちを整えること。
これが塾の先生に出来る最後の指導だと僕は思う。
一緒に泣いてあげても良いし、めっちゃ喜んでも良い。
あえて何も言わず本人に任せても良い。
だけど、とにかく子どもを一人にしない。
何かあればいつでも支えてくれる人がいる、と思えれば気持ちは楽になる。
「誰か一人でも自分のことを信じてくれる人がいれば頑張れる」のだ。
さて。
自分の持っている生徒も明日から受験に向かう。
今更言うことはあんまりない。
「本当によく頑張ったし、全力で楽しんできて。
チャレンジして受かったらカッコいいし、
受からなくても頑張ってきた時点でカッコいい。
でも頑張ってきたことは知っているから、行きたい学校に合格させたい。
そして頑張った成果として自分を褒めて欲しい。
最後に、受験が終わったら保護者の人にありがとうって言って欲しい。」
僕が最後に伝えたいこととして話したのはこんな感じの内容。
自分の見てきた生徒は勿論、
他の受験生も含め、たくさんの合格を勝ち取ってくれたらなと思う。
「頑張れ」と最後に言うのは、
とても無責任なことであるから言いたくない。
そもそも既に頑張っているのだから。
本気で全力を出し切ってきて欲しい。
これが塾の先生としての願い。
受験応援には今年はいけないけれど心より応援しています。
ありがとうございました。