「冬期講習の生かし方」×「無料とチラシとキャンペーン」×「大手と転塾」
受験がだんだんと迫ってくる中で、
色んな塾が「冬期講習」の広告を打ち始めた季節。
来年度の「生徒の獲得」に向けて、
多くの塾がキャンペーンを打つため、
選ぶ自由が広がる分、見極めが必要です。
もちろんキャンペーンをそもそも行わない塾もあります。
いわゆる「大手」
そんなことをしなくても人は来るから。
でも今の状況に何か疑問を感じているのなら、
あるいはこれから「自分にあった塾」を考えようとしているなら、
わざわざキャンペーンをしてくれている機会を見逃すのは勿体ないと思う。
入塾料+1ヶ月無料キャンペーンのようなものをやっていたり、
冬期講習ごと無料になったりと塾によって内容は様々だ。
冬期前に体験授業も1〜2週間出来るところも多いので、
状況に応じて色々考えてみるのはとても良いのかなと思う。
と言うのも。
「冬期講習」が持つ意味がとても大きいからだ。
受験学年にとっては言わずもがなで、最後の追い込み。
ここでの塾の変更はないし、大体の場合受け入れてくれない。
まぁ個別の塾や家庭教師を増やすとかは選択肢にはなるけども。
ただ基本的には今通っている塾を最後まで信じるしかない。
もし親がこの時期に塾に疑問を持つことがあれば、
それは「今までやってきたことへの疑問」ともなり得る可能性もある。
子どもとの「約束」が破られる瞬間であり、
魔法が解け、勉強し的たことが嘘になり、信頼が崩れる瞬間だと思わないといけない。
…そのくらい重たいのだ。
さて話を戻して、
他の学年にとっての「冬期講習」の持つ意味はと言うと。
今までやってきたことを「復習」する機会でもあるし、
新しい問題や難しい問題に触れ大きく「成長」する機会でもある。
ただこれは他の講習でも一緒だ。
春期講習にしろ夏期講習にしろ同じような意味合いを多少なりとも持つ。
「冬期講習」だけの特別な部分。
それは「新学年への架け橋」であると言うことだ。
一般的な塾では2月に学年の切り替わりがあり、新学年となる。
これは、塾のシステムや働き方による部分が大きく、
高校受験は都立入試で2月下旬、大学入試は国立まで含め3月中旬まで続くものの、
何より中学受験が2月上旬で終わる部分に起因していると思う。
そんな新学年に向けた架け橋になるのが「冬期講習」
例え今まで塾に通っていなかったとしても、
受験に向けての一歩を踏み出すにはちょうど良いタイミング。
足りていない部分は追いつくこともできる。
得意な部分は伸ばすことができる。
2月からでも良いのでは?と思うかもしれないが、
それだと「塾に通う」ことは出来ても「塾を使う」ようにはならない。
ちゃんと自分でペースを掴んでこそ、だと思う。
そして何より学年が切り替わった時に、
少しだけ「自信」を持ってスタートができる。
だって1ヶ月勉強したのだから。
2月からやる内容は大体一度やったことのあるようなものに戻る。
その時に
「あ。これやったことがある。」
と言うのが自己肯定感に大きく関係する。
塾にも慣れていれば、先生との関係も築けているだろうし、
ライバルとも仲間とも会えている可能性がある。
だから「冬期講習」の受け方を大切にしてほしいと思う。
先にも書いたが、
これは今通っている塾に少しでも疑問があれば考えた方が良い。
特に成績が上がっていない場合、あるいは子どもの表情が暗い場合。
逆説的に捉えれば、
所詮、冬期講習のメイン内容は「復習」なのだから、
今通っている塾でやらないと1月に置いていかれるわけじゃない。
それなら他塾を見る機会として、
一度客観的に見てみて、
2月からの塾を決めるのが良いと思う。
もしかしたら子どもを変えてくれる先生に出会えるかもしれない。
他の塾を見た結果、今通っている塾が一番良いとわかれば、
これはこれで大きなプラスであるのは間違いない。
前回書いた通り最後まで「信じ抜く」ことが大事だから。
塾側としては、
営利企業である以上「会社の利益」のために生徒獲得をするのが当然だけど、
そういった思いを持ってきてくださる子ども・保護者のために、
全力を尽くすことが義務だし礼儀だと思う。
それが出来ないのなら信頼は得られないし、塾講師でいる意味もないのだと思う。
授業が出来て当然。
成績を上げて当然。
サービスがしっかり出来て当然。
そうではない何かを与えられるようになって一人前なのかなと思う。
改めて自分のやっていることを見つめ直してまたがんばろう。
ありがとうございました。