受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

「川崎市大手塾でクラスター発生」×「塾の対応の仕方」×「受験と応援」

今度は川崎市宮前区の大手学習塾でクラスター発生のニュース。

まぁこれだけ感染者数が増えている中で、

色々な施設(病院や介護施設、老人ホームなど)も同様にクラスターが発生していわけで、

その「大手学習塾」が悪いとかそういうのは違うと思っている。

 

ただ、こういう状況であっても、

「例年やっているから」という理由で、

複数校舎を集めるような合同授業をやっている塾もあると聞くので心配。

まだやっている塾があれば、

流石に今は自粛をすべきだと思う。

「そういう塾なんだ」と思われても仕方ない。

 

単純に受験期前で、冬期講習直前だから大変なのもわかる。

講習は集中して塾で長い時間勉強に取り組ませられる期間だし、

塾にとってたくさんのお金が入ってくる時期でもある。

冬期講習代は既にいただいているはずだし、

日程を既に組んでしまっている部分もあるだろうから、

もし「10日間〜2週間お休み」という事になったら校舎のキャパにもよるけど、

相当大変な事になるのは目に見えている。

その際に「真摯な対応」をしっかりして欲しい。

 

具体的には、

きちんとした「映像授業での対応」だったり、「返金対応」だったり、

子どもや保護者にとって納得のいく対応である。

どうしても前回の緊急事態宣言後の塾の対応で評判の悪いものは多かった。

Zoomや映像授業を用意はするけど質・時間共にだいぶ減らしての対応。

そして値段は据え置き。

ひとまず「耐えて」もらったのだから、今度は塾側から恩返しじゃないけど、

質の高い映像授業なり、丁寧な対応だったり、

何かしらの形で返すようにして欲しいと思う。

まぁ実際はそんなこともなく、

営利企業だから多くの塾は、

(文句を言われるまでは)返金もなく、

受験前の忙しさを理由に多くの人が納得いかない「雑な対応」をする事になるだろう。

 

 

こういう有事だからこそ塾を見極める事が出来るかもなと思う。

今のところ「宮前区の神奈川大手塾」としか書かれていないが、

少なくとも今回クラスターが発生してしまった塾は、

冬期ギリギリまで、下手したら年内の営業は難しいはずだから、

その間子どもたちが困らないような対応をして、

1日も早く営業再開できるよう、消毒や情報開示などをして欲しいなと思う。

 

 

ただクラスターが発生したからといって、

塾や先生が悪いわけでも、ましてや通っている生徒が悪いわけでもない。

だから責めるような事にはならないで欲しいし、

「自分のせいで…」と責任を感じる必要もない。

そこだけは共有ができるといいな。

まぁマスクを外して授業をしていたとかそういう事があるのなら別だけど。

改めて感染症対策をしっかりしていく事が必要。

 

 

そういえば各中学校で願書を出し始める時期になり、

コロナへの対応も併せて掲載される事が増えてきた。

 

桜蔭や麻布は結構厳しい対応をしている。

どちらも別日の設定はない上、

桜蔭は37.5℃以上だと入試自体を受けられないし、

麻布に至っては、濃厚接触者になってしまうとPCR陰性でも受けられない。

開成のように2月下旬に別日を設定する学校が多い中、

3年間の頑張りがコロナ1つで全て無駄になるというのは本当に辛い。

だけどその可能性は現実として起こり得る。

そういうことも考えて塾の先生は行動しないといけない。

受験校の校門前での「受験応援」も今年は遠慮しているところが多い。

それならと(善意で)最寄駅での応援をしだす先生もいそうだと思っている。

 

大学受験と違って一生に一回のことだから最後まで力になりたい。

その思いは間違っていない。

だけど方法は間違っている。

「側にいなくてもやるだけやったし大丈夫」と思って受験会場に行けるよう、

残りの45日で自信をつける事が正しい方法なのだと思う。

それでも不安なら、先生がいなくとも側に感じられるよう、

「秘密のおまじない」を教えてあげて会場で思い出してもらったらいいのかな。

 

僕自身も最後まで頑張り切ろうと思う。

ありがとうございました。