受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

「中学受験と高校受験」どっちが正解?×高校入試のシステムと闇×内申の取り方

栄光の話は今回は置いておいて、

今日保護者と子どもたちに聞かれたこと。

 

「中学受験」と「高校受験」はどちらが良いのか。

 

これは何を重視するかによるので、難しい問題だと思います。

個人的には「中学受験」の方をお勧めしています。

特に頭の回転が速く、学校がつまらないと思っている生徒だったり、

やんちゃなタイプの生徒だったり、

おっとりしたタイプの生徒だったり。

 

最後のタイプは意外かもしれません。

解説していきます。

 

 

これは高校受験のシステムの面からのお話になります。

都内の高校受験で考えてみると、

大きく分けて「都立推薦/一般」「私立推薦/一般」の4種類の受け方があります。

このうち、純粋に内申点を使わなくて良いのは「私立一般」の一部の学校だけ。

実に少ない…。

 

大体の場合「内申点」という不明瞭なものが関わるわけです。

この内申点、誰が決めるかというと各中学校の先生。

簡単にいうと、各教科において、

90点以上なら5、80点以上なら4、50点以上なら3をもらうことができます。

 

点数配分の基本をわかりやすくいうと、

テスト75点+印象点25点(授業態度や提出物など)

となります。※実技教科は配分が逆。

 

そうなんです。

テストで100点を取り続けても、

先生に嫌われていたら「5」はもちろん、「4」も危ないということです。

こんな評価のもとで高校入試は行われます。

 

もう少し踏み込むと、

各学校ごとに「内申点をあまり高くしすぎるな」というルールがあります。

まぁ平均して「4」になっちゃうとかだと上から注意が入るわけですね。

そしたらテストを難しくして点数下げるとかそういう調整をするわけです。

 

さらに、あくまで「平均」の調整が必要というのが問題なのです。

「1」の生徒が多い地域なら「5」の生徒も多くできますが、

一方で真面目な子が多く、

「1」の生徒が少ない地域なら「5」の生徒も少なくなります。

 

平等感なんてあったものじゃありません。

 

ちなみに都立高校の点数の計算式

内申点(300点)+当日の点数(700点)

内申点:5科目×5+実技4科目×5×2=65点満点  これを300点満点に変換。

当日:5教科各100点 これを700点満点に変換。

 

都立推薦

内申点+面接・作文で合否が決定。

内申点の割合はMAX50%という破格の数字。

 

続いて私立高校推薦

内申点(+一部英検等で補助)で基準以上なら基本合格。

上位校だと内申点が受験資格になる。

 

さらに私立高校併願優遇

内申点が基準点以上あると、

一般試験と同日程で基本受かる入試になったり、

点数をある程度持った上での有利な入試になったりする。

 

東京じゃないけど、

法二や中横などは内申だけの書類選考で合格可能。

 

あまりにも学校の先生の印象が大きすぎると思いませんか。

 

 

だから、先生に「良い子」と思われにくいような、

やんちゃしちゃうタイプや自分を出すのが苦手なタイプの生徒は、

中学受験の方が良い学校にいける可能性は高いと思います。

 

 

もちろん。

高校入試が悪いわけでもないし、

内申点が悪い場合の抜け道も一部あります。

どう選択するかよく考えることがとても大事だと思います。

 

まだ迷われている保護者の方などいらっしゃいましたら、

是非考えてみていただければ幸いです。

(※何か出来ることあればもう少し詳しくお話もさせていただけます)

 

長くなってしまったのでこの辺りで終わりにしようと思います。

拙いブログをたくさんの方が読んでくださり、とても嬉しいです。

本当にありがとうございます。