「模試の判定と使い方」×「過去問の点数と使い方」×「偏差値と受験生の自覚」
夏期講習も終わり、後期の授業に入って早1週間。
正直「夏期講習」の延長感が否めない部分もある。
だけど、いやだからこそ受験生として本当に難しいのはここから。
これから過去問に携わっていく中で、
「思っているより解けない」事象が発生するのが要因の一つ。
やったはずの問題なのにと、どんどん不安になる。
単純に覚えが足りていなかったり、
基礎がしっかり身についてなかったりという物理的な部分が原因かもしれないし、
問題文からきちんとヒントを読み取れていなかったり、
基礎をもとにしてどう使うか実践演習が足りないという精神的な部分が原因かもしれない。
過去問をやる上で大切なのは、
自分にとって「足りないもの」を見つけることであり、
9月のこの時点で合格点を取ることでは全くない。
だから過去問を解いたのなら、きちんと分析をすべき。
物理的な部分が問題なら、
志望校との距離が測れて良かったと安心する。
そして近づくために改めて基礎の徹底をして、一歩一歩進んでいけば良い。
精神的な部分が問題なら、
自分の力が足りていて良かったと安心する。
そして自分の知識や力の使い方を学ぶために、たくさんの問題を解けば良い。
先生側も点数だけでなく。
分析を手伝い、必要な声かけをしていくことが責務。
特に小学生の場合。中学生は微妙なとこだが、高校生は自分でやれる。
段階や性格に合わせてうまく話をしていくことが大事。
少なくとも、
「過去問」は最高の問題集になり得るのは間違いない。
使い方を間違えないように出来るかどうかで可能性はいくらでも変わる。
きちんとメンタル面も含めサポートをする必要がある。
だからこそ難しい。
もう一つ要因としてあるのが「模試の成績」だ。
9月以降、模試の数はぐーんと増える。
偏差値が出て、合格可能性や志望校判定が出る。
良かったら喜んで終わりでいいのだが、
悪かった場合に結果を見てどうしても不安な気持ちが出てくる。
特に夏休み直後の模試は、
誰しも頑張ったのだから偏差値が上がっているものだと信じ込む。
ただ、そこで成績が伸びる人は多くないのが現実。
当然、へこむし焦る。
『2月の勝者』の中では、
「模試の結果が出るのは10月」と予め伝えておくことで、
保護者の不安感に対しての布石を打っておくことで先延ばしにし、
一時的な「熱」を冷ますのが良いといった内容が書かれていた。
確かに。と思うところが多い。
ただ、そもそもの話として、みんなが同じくらいに頑張ったとしたら、
偏差値というものは上がらない。
だから偏差値が上がるには、
他の人より頑張った場合か、よっぽど運が良かった場合しかない。
下がっていなければ、努力はしっかり出来ていることになる。
もう一つ。
模試の成績で偏差値を出し、そこから志望校判定を出すけど、
その志望校判定と実際の入試結果は必ずしも一致しない。
だって問題が違うから。
出し方だって違う。
指標にはなるけどただそれだけ。
模試の判定がそのまま入試結果になるのなら、
誰も1月、あるいは2月まで勉強なんてしない。
この意味がきちんと伝わっていれば、毎回の模試で焦ることはないと思う。
結局のところ、
模試に関しても「受け方」と「直し方」が大事だということ。
かといって例えばE判定とか10%以下と言われて、
こんな理論を受け入れろと言われても不安は生まれて当然。
だからこそ難しい。
どちらも「自分は頑張ってきたはず」という自負があるからこそ生まれるものであって、
別に悪いものではない。
むしろそう思えないのなら、
夏期講習含め今までの勉強はなんだったのか?となる。
必要なのは、
まだ「道」の途中だという自覚。
そしてこれから何を成すかということ。
悔しがって、泣いて、心が折れてそれからどうするか。
勝者となるために出来ることは何か。
僕は「立ち上がる」ことだと思う。
何度でも。何度でも。
諦めたその時が敗者になる瞬間だと思う。
僕も頑張ろう。
ありがとうございました。