「首都圏模試と中学受験」×「模試の活用法と塾選び」×「偏差値10アップ」
早いもので新しい年度の最初の月が終了。
コロナ禍は続いており、
学校等はギリギリ休校になっていないものの、
去年同様、緊急事態宣言下でのGWを迎えることに。
本当にこの一年何をやっていたのだろう?
人数だけ見れば去年は100人超えて驚いていたのに、
今では100人なんて夢物語くらいの感覚になっている気がする。
こんな現状になっているのは誰かの策略なのか、
あるいは、本気でなんとかしようという感をあえて無くしているのかな?とすら思う。
そんな中で、
昨日、首都圏模試センターによる「第一回合判模試」の結果が出ました。
まずは過去三年間の人数推移から。
※なお昨年の模試は4月はなく5月のもの。
2科目:8992人→5277人→10034人
4科目:7886人→4704人→8782人
これをみる限り、去年はコロナ禍の影響をモロに受けた形になるので置いといて、
2年前よりも受験者数が増えている点に注目をしたい。
一つは単純に6年生で受験する人数が増えているのだと思う。
以前も書いたことがあるが、
コロナに対する各学校の対応を見て、
私立の方が柔軟かつしっかり対応出来ているのは確かだし、
大学受験システムの相次ぐ変更などを見ても、
早めに私立に入れた方が優位に働く可能性が高いと判断したのも原因と思う。
ちなみに昨年の首都圏の中学受験者数は2009年度に続く高水準となっており、
約20%ちょっとと言われている。
東京に関して言えば約155000人だった2020年度入試に比べ、
5500人以上増えたのが昨年の入試だった。
今年度は昨年以上に激しい戦いになるのかもしれない。
入試から逆算した指導の重要性は増すばかりだ。
もう一つは「難しい模試」よりも、
「基本的な模試」を受ける人が多くなったのかもしれないということ。
これはそのまま「志望校の変化」にも繋がる。
実際、開成や麻布で受験者数が100人以上減ったり、
中堅下位の学校で受験者数が大幅増になったり、
昨年の受験者数の動向には大きな変化が見られている。
学校に求めるものも変わりつつあるということだ。
その中で、
首都圏模試はSAPIX模試や日能研模試、四谷合不合といったような他の模試に比べ、
「基本的な問題」が多く出ているので、
その確認をする上でとても大事な判断基準となり得る。
つまり安全志向の人が増えてきた現状では首都圏模試は役立ちやすいと言える。
ただ注意して欲しいのが、
同じ偏差値帯であっても学校によって問題のレベルは違う。
だから予め自分の志望校でどういう問題が出るのか、
あるいはどういう力が求められているのか知った上で模試を選ぶことが大事である。
受ける学校やその子の性格によってどの模試がいいかは、
経験を積めば分かるようになる。
塾を選ぶ時には「模試」をどうやって使おうと考えているか聞くことで、
その塾が志望校から逆算して考えてくれる塾かどうか分かる。
ぜひ面談や体験授業に行った時に、
「今の進め方」ではなく「先の想定」を聞いてみて欲しい。
これは塾選びをする上で必須だと思う。
と話が逸れてしまったが、
首都圏模試の受験者数が増えてきていることは素直に喜ばしいことだと思う。
母体が多ければ多いほど、
その模試に対する信頼度は上がるからだ。
「塾内順位」では見えないものが見えてくるので、
ぜひ外部模試をどんどん利用すべきだと思う。
最後に自分が教えている算数。
基礎クラスで平均偏差値は58ちょっとで、偏差値65以上を出す生徒も現れた。
前回の平均偏差値が47くらいだったことを考えれば、
よく頑張ってくれたと心から思う。
ただ別に満足いくような数字ではないし、
首都圏模試なら平均偏差値を60以上にまずは持っていきたい。
塾の先生は満足しちゃダメだし、
模試をみて自身を振り返ることが大事だと思う。
僕ももっと頑張ろう。
ありがとうございました。