受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

「半沢直樹の恩返し」×「チャンスをピンチに」×「楽しさと信頼と塾」

コロナの影響で撮影が予定通り進まず、

苦肉の策として生放送で行われた「半沢直樹の恩返し」

 

内容についての言及は一旦置いておいて、

ピンチをチャンスに変える、本当にすごい一手だと思う。

普通だったら再放送とか総集編とかそういう形で1週間をやり過ごすが、

テレビの前で待っている多くのファンや視聴者のことを考えて、

もちろん営業的な側面も踏まえて、

生放送で制作秘話や気になる質問など裏側に少し迫る時間。

 

 

見習うところがたくさんあるなと思った。

「塾」に置き換えて考えてみた時に、

コロナで対面授業が出来なくなった時にどんな対応をしてきたのか?

ZoomやGoogle Meet?映像授業??

どれも本当に生徒や保護者のことを心から考えてのことだったのか?

どうしてもコストの削減だったり、授業料の確保だったり、

営業面ばかりを全面に出しすぎていたのではないか。

ピンチをチャンスには変えられず、ただピンチをやり過ごしてきただけじゃないか。

 

例えばZoom。

チャンスに変えるのだとしたら、

普段よりも「手元」を見ることを意識して授業をしたり、

クラス分けをいつもと変えた超少人数制で普段以上に一人ひとりに気を配ったり、

Zoomの部屋をクラスではなく先生ごとに作り、好きな先生を選べるようにしたり、

生徒目線でもっと考えられたはず。

保護者目線を入れるなら、

「今の受験勉強」がどれだけ大変で子どもがどれだけ頑張っているのか、

ちゃんとわかるような形で見せられたら良かったのだと思う。

…ただ塾の先生は学校の先生と違って授業参観に慣れていない人が多い。

口調も荒かったり横暴だったり。

一種の洗脳のような形でやっているから成り立つ部分もある。

だから見せられない部分はたくさんあると思う。

 

 

だけどまぁ

「ピンチをチャンスとして利用した」この番組のように

僕にもやれることはたくさんある気がする。

こうやって逆境を利用出来るようになってこそ一人前なのだなと思う。

 

 

そしてそのためのヒントも番組内で教えてくれた。

それは。

 

「自分自身が楽しむこと」

 

だと思う。

主演の堺さん、終始楽しそうで仕方なかった。

周りの人と絡んでいく時にもすごく嬉しそうな笑顔で。

見ていてとても穏やかな気持ちにしてくれる。

そして別の役をやるとしたら?の質問には、

全員が他の人の役をすぐに言う。

周りの4人を含めた雰囲気もすごく良くて、

お互いのことを認め合っていて尊敬しているのも伝わってくる。

そういう関係性の中で、一人ひとりがより良いドラマになるようアドリブもする。

結果、雰囲気はより良くなり、

現場でのパフォーマンスも上がる。

これだけ全員が「本気で」取り組んでいるのだから楽しくて当たり前。

その最前線にいるのが当事者の堺さん、なのだと思う。

 

 

塾に話を戻しても全く一緒。

「先生自身」が楽しいと思うことが第一で、

そういう先生が授業をすれば、「楽しさ」は伝染していくものだと思う。

もちろん「本気で」よくしようと取り組んで、

周りとの協力がなければ、それは独りよがりであって意味はない。

年齢とか経験とかじゃなくて、

お互いに高め合って、認め合えるようになることが良い塾への一歩だと思う。

大手でも個人塾でもそれは変わらない。

出世とか利益のためだけ考えても、いつか見放される。

 

そう思った「半沢直樹の恩返し」でした。

明日も頑張ろう。

ありがとうございました。