「栄光のオンライン授業」×「Zoom授業と映像授業」×「受験は戦略」
「受験は戦略だ」
YouTubeを見ていたら出てきた広告。
どこの塾だと思ったら何度も話題に上げている栄光ゼミナール。
言っていることは大分立派。
さてコンセプト。
9月の連休を利用して、10日間連続の秋のオンライン授業を実施。
受験に向けて一層理解を深めるため、
休校の影響で学習ペースが掴みきれなかった生徒のため、
夏までの単元を一気に復讐し、周りと差をつける2学期にしよう、というもの。
具体的な内容。
夏期講習内容の速習版であり、
学習診断テストの実施も含め、受講料は無料で教材費が講座毎に4400円。
Zoom授業2日+映像授業7日+ガイダンス1日。
対象はジュニア・小3〜6の私立中高/公立中高の入試対策・中1〜3の高校入試対策。
時間数は一番多い6年生で、映像授業が通期50分×10本+Zoomが50分×2回×2日。
栄光によれば夏までに習った重要単元をまるっと復習できるらしい。
ここから感想。
ちょっと色々舐めすぎじゃないかな…?
まず、受験生の9月段階に必要な内容が50分×10本で4科目終わるはずがない。
1科目に絞ったところで何を対象にしているのかわからない。
中途半端な時間の損失に繋がるだけだと思う。
しかも映像授業は13〜28日まで繰り返し視聴も可能と書かれていて、
この辺りからは10日間完成と言いながら覚悟のなさを思う。
同じくZoomもそんな短い時間の中で何ができるのか。
算数50分ってもはや「体験授業」でしかない。
まぁそうやって人数減った分を取り戻そうとするのが目的なのだろうけど。
次に「連休を利用して」と書いておきながら、
19〜22までの連休の4日間で何かするかといえば、特に何も無い。
連休関係ない6日間での授業の方が多いって意味わからない。
ガイダンスを1日に含めてるあたりもいやらしい。
なんていうか生徒をもっと大事にしてほしいと思う。
一方で、このくらいの時間があれば、
中学1・2年生の数学や英語の復習は単元を絞れば効果もでるかもと思う。
あとは都立入試問題の対策と解説をするとかならちょうどいい時間かも。
それでも無茶が生じていると思うけど。
結局のところ、
「映像授業」はいくらやってもコストは変わらないから、
「無料」という言葉で惹きつけて、
子どものためではなく、
顧客獲得のためであり急いで作った企画というのが、
今回のこの「10日間連続の秋のオンライン講習」の実態だと思う。
栄光に必要なのは、
きめ細やかさだったり、寄り添い方だったり、
そういう「栄光の良さ」を取り戻すことだと思っている。
SAPIXや日能研、早稲アカ等の大手とは違う良さを持っていたのだから、
その尖った良さを突き詰めれば良いと思う。
今回の講座だったら、もう少し色々絞ってやってみたら良かったはず。
例えば受験で必要な「1行題特訓」や「特殊算授業」、「計算の工夫」とか。
国語なら「物語文読解」や「語句特訓」、「過去問講座」とか。
他にもいくらでも魅力的な講座は出来る。
「時間」をもらうことへの対価とニーズをよく考えていくことが大事だと思う。
今のままだと本当に人が離れていってしまう。
方向性を間違えば船は沈む。
塾選びから受験は始まっている。
「受験は戦略だ」から。
戦略の立て方をしっかり考えよう。
広告を見て色々思ったことでした。
ありがとうございました。