受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

「神奈川受験塾と群雄割拠」×「川崎駅前から考える塾選び」×「大手or個人塾のススメ」

コロナ禍の一年。

栄光ゼミナールの大量閉校、川崎予備校の廃業、

湘南ゼミナール買収、先日の臨海セミナーへの告発もあり、

神奈川の受験塾は大きな変化の渦の中にあると思う。

 

川崎予備校がなくなった川崎駅前。

ジーニアス川崎校が9月に開校。

来年2月に啓進塾・4月にHiSTEPと神奈川大手塾が新規開校。

この後の湘南ゼミナールと臨海セミナーの動きがどうなるかは分からないけど、

川崎駅前はまさに「群雄割拠」

子どもにとっては選択肢が増えるので良いことかもしれませんね。

その一方で生徒の奪い合いも当然生まれる。

臨海であった「しつこい勧誘」のような、

塾の営利企業としての側面ばかりが目立ち、

生徒のためにならないような事にならなければと思う。

 

またその一方で、立て続けに色々なことが起こっているので、

良い先生が「個人塾」を立ち上げるケースも増えそう。

既に11月には川崎学舎という(おそらく川崎予備校の先生方が作った)個人塾も出来た。

 

これは通う側にとってチャンスなのかなと思う。

というのも個人塾は先生が「異動する」心配がない。

だから自分の信じた先生に最後まで見てもらえるし、

中・大手塾で元々やっていた先生ならば、

生徒への対応の仕方、特に営利な部分だったり不誠実な部分だったりが嫌で、

自分たちで独立して開業するケースが多いと思う。

つまりは力があり生徒第一に考える先生に出会える可能性が高い。

「個人塾」で不安視されがちな「情報量の少なさ」や「実績のなさ」はあるかもしれないが、

最近まで最前線にいたのだから大丈夫。

それは「先生自身の指導実績」で証明できる。

だって実績は塾だけで出るものではなく、教えている先生がいてこそだから。

 

中には力がないまま、勘違いをして立ち上げたパターンもあると思うが、

面談や体験をしてみればどちらのパターンかは分かるはずだ。

神奈川に限らず、個人塾を上手く利用して、

「その子にあったやり方」で伸ばしてくれる塾を選ぶのが良いと思う。

もちろん、それが大手の競争下でも良い。

だけど、営利目的が見え隠れする中規模の塾を選ぶくらいなら、

どこかの塾から独立して先生がのびのびやっている個人塾の方が良いのかなと思う。

 

見分けるポイントは「電話の回数」

何度も電話してくる塾は、内部で「電話しろ」と上から詰められている。

塾の先生になっている人で営業電話が好きな人は少ない。

だから今回の臨海の記事にもあった「しつこい勧誘」じゃないけど、

問い合わせをしてから何度もかかってくる塾は、

生徒第一ではなく営利第一になっていると思う。一つの判断基準になれば幸いだ。

 

お昼ご飯もそうだけど、

全国展開しているファミレスやホテルで食べるのも良いし、

個人経営の定食屋だって良い。

一流シェフが同じくらいの金額で個人で店を立ち上げたのだから、行くのも選択肢。

 

塾業界でも同じような話だと思う。

もちろんかかる費用と時間、将来など色々なものが背景にあるので、

簡単には決められないがそれでも最大手or個人塾という選択は理に適っていると思う。

栄光ゼミナールは来年度の対応を少しずつ発表しだしている。

今までやっていたアタックテスト。

月例テストの役割を担っていたが取りやめ。講習時のみ行うようだ。

5回目の授業をカットしてそこで小テストのようなものを行うもお値段据え置き。

こうやって中規模な塾だと生徒側の都合より採算が先にくる。

これならSAPIXなり日能研なり早生アカなりの方が良いし、

1人1人見て欲しいなら小規模の塾・個人塾に通った方が雰囲気も近く良い。

少なくとも「このまま栄光に通わせて大丈夫?」

と思う保護者が多くなることは予想できるし、

その対策を真摯に行って、安心して通ってもらえるよう対応するのが対価だと思う。

不安な場合には他の塾を見て比較検討が必須になるだろう。

 

塾は淘汰と転換期を迎えているのだと思う。

「競争と切磋琢磨」

「個性尊重と面倒見」

「営利と実績と情報」

この辺りがキーワードになるのかな。

形はどうあれ、生徒第一の塾が増えて欲しいと切に願う。

 

僕も選んで良かったと言われるよう頑張ろう。

まとまらない話になりましたが、ありがとうございました。