受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

「緊急事態宣言と箱根駅伝の応援」×「正月特訓と中学受験」×「言霊と思考と選択」

新年を迎えて3日。

あけましておめでとうございます。

 

 

1都3県の知事が政府に緊急事態宣言発出要請をするも、

交渉のテーブルにすらつかない首相、

いまだに「検討」と言いつつ知事に苦言を呈し、責任をなすりつける大臣。

結局飲食店等に20時までの時短要請をすることになったが、

何で20時までにすると安心なのかはよくわからない。昼はいいの?

 

一方で箱根駅伝では「無観客」だった表記が「観戦自粛」に変更。

「応援したいから、応援にいかない」というスローガンは何処へやら。

結局18万人もの人が応援したらしい。

他の人が行かないなら自分は行っても大丈夫。

これが「自粛」の現実。そしてこういう話には敏感に反応をする。

 

 

結局のところ「責任」のなすりつけ合いをしているだけ。

自分たちの利権関係を守っているだけ。

 

こういうスタートを2021年は切ったことになる。

昨年同様、

誰が見てもズレてて遅いと分かる政治的な判断がいつ来るかに怯えながら、

コロナとうまく付き合っていくことが求められるということ。

飲食や観光業会はもちろん、

塾業界も引き続き色々な部分に気を遣っていかないといけない。

少なくとも「大人」の醜い争いのせいで、

子ども達の学びを奪わずに済むようになってほしい。

 

 

…とまぁそんな悲しくて残念な始まりをしたと思える一年。

「正月特訓」なるものが行われる塾もあります。

 

この「正月特訓」はなかなか立ち位置が難しい。

ガッツリやる塾もあれば、

正月休みとしてずっとお休みにする塾もある。

 

「気持ち」という側面からみれば、

前者は、

受験前の「緊張感」を保ち、「緩み」をなくし、そして「モチベーション」をあげる。

とにかくやることをやって「不安」も吹き飛ばす。

後者は、

「家族との時間」で話をする中で、「癒され」、自分の「気持ち」を確認する。

改めて自分との対話もして「覚悟」を決める。

 

受験に向かう方法としてはどちらも正しいと思う。

その子にあった方法があるはずだから見極めることが大事。

ハチマキを巻いて「絶対合格」とみんなで叫ぶことで

本当に合格できるような自信にもなる可能性もあると思うし、

家族と話しながら気持ちの整理をすることで

残りの時間でもう一度頑張れるようになる可能性もある。

 

僕が子ども達に話しているのは、

「本気で頑張っている子は、受験当日まで伸びる」

ということ。

別に過去問で合格点に届いていなくても、

当日に届けばいいだけの話なので、

最後の最後まで「覚悟」を決めて、自分を「信じて」やり続けなさいと。

そのために今どうすべきなのか考えようと。

 

これはとても大切なことだと思っている。

言葉には「魂」が宿る。

信頼している先生が言った言葉なら尚更だ。

だから僕は自分の言った言葉に対して常に「責任」を持つ。

普段からその姿勢を見せていれば、ちゃんと伝わる。

 

 

こう考えれば「正月特訓」に対しては、どちらのスタンスでも良いと言える。

子どもときちんと話をして決めたらいいのかなと。

「塾に言われたから参加する」ならやめたほうがいいし、

「家でのんびり過ごす」なら特訓に行ったほうがいい。

わからなければ誰かに相談すればいい。

コロナ禍で不安が大きいからこそ、

今まで以上に「想定」と「選択」が必要。

 

子どもではなく「会社の利益」になる方を勧める塾が多くなるのは目に見えている。

受講率が悪いと上から怒られる。

塾の先生だってしんどい。

嫌でもやらないといけない時もある。

 

だから全てを鵜呑みにせず、保護者が両方のメリットを踏まえて、

自分の子どもについてはどうすべきかを考えてほしい。

 

別に受験にはどちらでも受かり得る。

正月特訓に「行くかどうか」だけで合否は間違いなく決まらない。

ここに気付けるかどうか、

教えてくれる塾かどうか、それが大事だと思う。

 

僕も明日からまた頑張ろう。

ありがとうございました。