受験×勉強×塾

初めまして!学習塾の中で教育に携わる「現役塾講師」の一人として、受験関係の話を中心に、塾の先生としてのあり方や良い塾の選び方、また勉強の方法などを日々考えています。自分にとっての戒めにもして日々精進…!記事タイトルの「」は塾業界等、『』は塾のリアルについて書いています。

「栄光閉校と10月」×「塾の見極めと個人塾」×「10000PV感謝」

9月に「秋の10日間キャンペーン」を決行予定の栄光ゼミナール。

内容については、

少し前の記事でご参考にしていただければ幸いです。

 

その後、自分の周りの人にも聞いてみたけど、

やっぱりあの時間数で受験生をどうにかすることは出来ないという同じ結論。

そもそも映像とちょっとしたZoomで夏季講習の速習版ができるなら、

誰も長い夏期講習なんて取らないと思うんですよね。

受験勉強に近道はないと思います。

子どもが「覚醒」する瞬間はありますけど。

 

まぁそれはさておき、

今回はその先を見据えてみたい。

 

栄光ゼミナールでは、

「10月以降に授業の仕方やサービス提供方法などが変わるかもしれない」

ということで9月に詳細発表というお知らせをしている。

既に首都圏だけでも110校以上が閉鎖しているのが現状。

その中での「授業の仕方やサービス提供方法」の変化というのは、

対面授業メインから映像・Zoomメインへ舵を切ることだと思われる。

少人数に対して「対面」でやるという栄光のメリットを捨てようということだ。

 

さらにちょっと気になる話。

栄光は「まだまだ校舎を閉める方向性に行きそう」らしい。

統廃合を行う感じだと思います。結構な数で。

先の情報と合わせれば、9月という受験も差し迫る中、

「校舎がなくなるお知らせ」が来る可能性があるということです。

これは本当にひどい。

受験生の不安はますます募るばかり。

映像授業とZoomがうまくハマっていればいいのだけど、

残念ながら特に中学受験において対面以上にうまくいったという話は聞きません。

川崎予備校も夏期講習で終了という話をしましたが、

色々調べてたら3年くらい前から怪しかったのはわかっていたことらしい。

本当に通っている生徒を何だと思っているのかな。

しかも受験生を一旦考えないことにしたとして、

それでも9月ってことは教材費はしっかり取ろうとしているのだから性質が悪いと思う。

 

「その時」になってから探し始めても遅いから、

それなら早めに転塾先を考えておく方が得策。

教材によって進め方は違うから、同じ教材の方が安心なら、

新演習を使っている塾自体は結構あるので心配はないと思います。

 

栄光と雰囲気が近いのは個人塾だと思う。

一人ひとりをちゃんと見てくれる雰囲気が大手にはない。

それが嫌な人が栄光の良さに惹かれていたわけだから、

それなら各地域にある、個人でやってる集団塾がオススメです。

雰囲気も似ている部分があると思うし、頭の良い先生も多い場合が多いです。

ただ一人でやっている塾より二人以上でやっている塾で、

新演習以外の教材も使う塾の方が良いと思います。

単純に一人だと限界があるし、視野も狭くなる。

新演習は悪い教材ではないけど、偏ってるし良い教材でもない。

他の教材や過去問にも詳しい場所が見つかれば一番だと思う。

本当に受験生のために生徒第一で考えてくれる塾に出会って欲しい。

 

でも。

もし栄光の対応がしっかりしていて、やっぱり信頼できそうな塾だと思えたら、

それはそのまま受験まで信じ切ればいいと思います。

一度信じた塾がそこまで悪いとは思えない部分もありますし、

栄光が悪い塾だったら大手にはなっていないのも間違いないです。

もしかしたら統廃合もなく、「利益」よりも「生徒」を大事にし始めるかもしれません。

まぁ塾の本質はそっちだと思うのですが。

 

自分が通っている塾に誇りが持てるようになって欲しい。

「ここなら大丈夫」と信じられるようになって欲しい。

僕も自分の担当しているクラスにいる生徒に、

そう思ってもらえるように頑張ろう。

 

それと皆様のおかげで、3月から始まったこのブログも、

10000PVを達成することが出来ました。

簡単に軌跡を振り返りたいと思います。

 

3月:18記事

4月:4記事

5月:2記事

6月:6記事

7月:15記事

8月:16記事(本記事が17記事目)

ブログを書いた日数:59日(本記事で60日目)

 

やる気の差がすごいですね笑

それでもこんなに多くの方に読んでいただけてとても励みになりますし、嬉しいです。

本当にありがとうございます。

拙い文章ですが、これからも頑張っていきます。

ありがとうございました。

「宿題代行サービスの実態」×「宿題の持つ本当の価値」×「先生と子ども」

今日はちょっとした雑談。

先日Yahooニュースの中で気になるニュースがあった。

 

「宿題代行サービスに賛否両論⁉︎」

 

というもの。

ざっくりいうと夏休み定番のドリル、工作や絵日記、作文や読書感想文まで、

お金を払えば宿題をやってくれるというもの。

法律的には問題ないのかという質問もあったみたいだが、問題はなし。

相場はドリル1冊5000円〜とか作文や読書感想文は1枚3000円〜とか、

中には一問につき100円とかポスターだと15000円とか様々で、

急ぎの場合には別料金が発生することもあるらしい。

筆跡を真似てくれたり、

適度に間違えてくれたり、配慮も万全。

場合によっては塾やお稽古での宿題も引き受けているとのこと。

 

引き受けてくれる「先生」は、

難関大学・有名大学の学生から、音大や美大の専門性の高い大学生、

一般企業に勤める社会人、家庭教師や塾講師、中には現役の教師やプロ集団まで、

実に多彩であるといえます。

…いや冷静に考えて「現役の教師」はまずい気がするが。。

 

実際の利用者で多いのは、「多忙」な日々を送る子どもを持つ保護者。

具体的には受験勉強で塾に通っている子どもや部活や習い事で忙しい子どものことだと思う。

特に今の時期のように、

「塾の夏期講習」でいっぱいいっぱいになっている子どもにとっては、渡りに船と言える。

 

 

さて感想。

この宿題代行サービスがいいのかどうかは何とも言えないと思う。

結局のところ「宿題」の価値が分かっていないのが問題。

 

子ども側からすれば、

「宿題」をやることで自分自身の力を向上させることに繋がることも

やり方次第で効果が大きく高まることもちゃんと分かっていない。

「やらされる」意識でやっている限りは「宿題」の価値は分かっていない。

それなら別に代行に頼んでも別に一緒だと思う。

 

もう一歩進んだ話をするならば、

宿題代行に頼まないと出来ない「受験勉強」なら意味はない気もする。

一歩背伸びをしようと塾の勉強に傾倒すること自体は間違ってないけど、

計画を立てて、自分でやれるようになってこそ、

初めて「受験生」なのではないかなと思う。

 

 

一方で「宿題」を出している側からすれば、

子どもに対して出している「宿題」自体にきちんと意図を持たせられているのか、

まずはそこから考え直す必要がある。

例えば読書感想文を書くなら、どういう書き方をしたらいいとか、

どういう本を読んで欲しいとか、どういう力を育てたいとか、

そう言ったことをちゃんと踏まえて「宿題」としているのだろうか。

ただあらすじを写してきたものを認めてはいないだろうか。

漢字ドリルや計算ドリルをやらせる意味は?

工作やポスターから何を学ばせたいのか?

 

そして一歩進んだ話をするならば、

先生は出された「宿題」をきちんと見ていない気がする。

宿題代行サービスがあったにせよ、しっかり見ていれば違いには気付く。

その時に形だけやっているからとOKしているなら、

それはもう「宿題」の価値を先生側が失わせている。

コロナで消毒などさらに仕事が増え、

忙しすぎる先生の現状があるから仕方ないと言えばそこまでだが、

それでも、いやだからこそ「宿題」の価値を見直すことは必要だと思う。

 

 

結局のところ、

宿題代行サービスに対して批判をする前に、

やるべきことや考えることがたくさんあると思う。

 

ただ「宿題」は出す側がきちんとした意図を持って、

受け取る側が自分自身で「必要だからやる」ようになれば、

間違いなく力はつく。

それは断言できる。

 

願わくば宿題代行サービスがなくても良いようになって欲しい。

明日も頑張ろう。

ありがとうございました。

「夏期講習と子どもの可能性」×「塾選びと異動」×「限界と無理」

夏期講習もいよいよ残り1週間。

明日からは学校が始まる中での通塾になるので、

実質最後の1週間は夏期講習感はあまりない。

 

それでも「やり切った感」をしっかり作れるかどうかは、

今後の子ども達の成長に大きく関わる。

だから最後まで頑張ったら、全力で褒めてあげる。

最終日のテストで結果が出れば自信にもなるので、

「点数に拘らせる1週間」を意識しないといけないなと思う。

 

現状、自分が持っているクラスの成績は順調に上がっているし、

6年生に限っていえば、夏の時点で御三家の問題で6割弱まで来た生徒が出てきた。

これって本当にすごいことだと思う。

授業でやっているのは最低限の武器を持たせること。

あまり持たせすぎると考えなくなるし、

武器が何もなければ戦うことすらできない。

早く走れるようになるために、

自分より少し早いペースで無理矢理引っ張りながら走ると良いように、

自分の偏差値とか成績よりも少し難しいレベルで何とか引っ張ってきた甲斐があった。

 

ただやっぱり思うのは、

子どもの可能性って本当にわからない。

 

大人でも難しい問題をどうして解けるんだろう?

急に覚醒するタイミングが来るんだろう?

 

 

まぁその瞬間の楽しそうな、嬉しそうな顔を見られるから、

塾の先生って楽しいのだと思う。

そしてその顔をした子どもはとても強くなる。

「受験」や「勉強」が「自分ごと」になる瞬間だ。

 

その瞬間が来ることを心から信じて、

自分の想像以上になることを楽しみにして最後の1週間を頑張ろう。

なんだかんだその信頼関係があるかどうかが、

塾選びにとって一番大事だと思う。

 

そろそろ受験勉強をしてみようと思ったり、

9月以降に先生の異動があったり、

入試が近づく中で不安になったり、

色んな理由で新規入塾や転塾に悩むことはあると思う。

いつも言っているけど、塾の看板じゃなくて、

しっかり先生と話してその子にとって良い塾が見つかるといいなと思う。

大手に行って伸びなかった生徒が、

個人塾のようなところで手厚く見てもらって、

あるいはのびのび出来て成績が伸びるケースは多い。

大手塾で競い合っているからこそ上手くいくケースも多い。

その子によって伸び方もやり方も全然違う。

 

だけど。

個人塾からでも行きたい学校は目指せるし、

実際に受かっている例だっていくらでもある。

実績だけ見たら人数が少ない分劣るけど、

ノウハウがなかったら独立はできないから何かしら持っているはず。

ただ、相性が合うかどうかは行ってみないとわからない。

だから問い合わせて話を聞いて、子どもに雰囲気を見せてあげることが大事。

一度ハマれば異動もなく安心して預けられるから、

その部分も強みになると思う。

 

 

さて。

ある動画で言っていたこと。

 

「限界は超えるためにある」

「無理は嘘つきの言葉だ」

 

かなりのブラックな感じだけど、

この意識自体は大きく間違ってないと思う。

 

使い方を間違えては絶対にいけないけど、

諦めずに励ますときの言葉として、

子どもを信じて使う言葉として、

種をまいておこうと思う。

 

きちんとした意味で伝われば、

逆境を跳ね返しすための手助けになると思う。

 

僕もまた明日からがんばろう。

ありがとうございました。

「栄光のオンライン授業」×「Zoom授業と映像授業」×「受験は戦略」

「受験は戦略だ」

 

YouTubeを見ていたら出てきた広告。

どこの塾だと思ったら何度も話題に上げている栄光ゼミナール。

言っていることは大分立派。

 

さてコンセプト。

9月の連休を利用して、10日間連続の秋のオンライン授業を実施。

受験に向けて一層理解を深めるため、

休校の影響で学習ペースが掴みきれなかった生徒のため、

夏までの単元を一気に復讐し、周りと差をつける2学期にしよう、というもの。

 

具体的な内容。

夏期講習内容の速習版であり、

学習診断テストの実施も含め、受講料は無料で教材費が講座毎に4400円。

Zoom授業2日+映像授業7日+ガイダンス1日。

対象はジュニア・小3〜6の私立中高/公立中高の入試対策・中1〜3の高校入試対策。

時間数は一番多い6年生で、映像授業が通期50分×10本+Zoomが50分×2回×2日。

栄光によれば夏までに習った重要単元をまるっと復習できるらしい。

 

 

ここから感想。

ちょっと色々舐めすぎじゃないかな…?

 

まず、受験生の9月段階に必要な内容が50分×10本で4科目終わるはずがない。

1科目に絞ったところで何を対象にしているのかわからない。

中途半端な時間の損失に繋がるだけだと思う。

しかも映像授業は13〜28日まで繰り返し視聴も可能と書かれていて、

この辺りからは10日間完成と言いながら覚悟のなさを思う。

同じくZoomもそんな短い時間の中で何ができるのか。

算数50分ってもはや「体験授業」でしかない。

まぁそうやって人数減った分を取り戻そうとするのが目的なのだろうけど。

 

次に「連休を利用して」と書いておきながら、

19〜22までの連休の4日間で何かするかといえば、特に何も無い。

連休関係ない6日間での授業の方が多いって意味わからない。

ガイダンスを1日に含めてるあたりもいやらしい。

なんていうか生徒をもっと大事にしてほしいと思う。

 

一方で、このくらいの時間があれば、

中学1・2年生の数学や英語の復習は単元を絞れば効果もでるかもと思う。

あとは都立入試問題の対策と解説をするとかならちょうどいい時間かも。

それでも無茶が生じていると思うけど。

 

 

結局のところ、

「映像授業」はいくらやってもコストは変わらないから、

「無料」という言葉で惹きつけて、

子どものためではなく、

顧客獲得のためであり急いで作った企画というのが、

今回のこの「10日間連続の秋のオンライン講習」の実態だと思う。

 

栄光に必要なのは、

きめ細やかさだったり、寄り添い方だったり、

そういう「栄光の良さ」を取り戻すことだと思っている。

SAPIX日能研、早稲アカ等の大手とは違う良さを持っていたのだから、

その尖った良さを突き詰めれば良いと思う。

今回の講座だったら、もう少し色々絞ってやってみたら良かったはず。

例えば受験で必要な「1行題特訓」や「特殊算授業」、「計算の工夫」とか。

国語なら「物語文読解」や「語句特訓」、「過去問講座」とか。

他にもいくらでも魅力的な講座は出来る。

「時間」をもらうことへの対価とニーズをよく考えていくことが大事だと思う。

今のままだと本当に人が離れていってしまう。

 

 

方向性を間違えば船は沈む。

塾選びから受験は始まっている。

「受験は戦略だ」から。

 

戦略の立て方をしっかり考えよう。

広告を見て色々思ったことでした。

ありがとうございました。

「栄光の対応」×「生徒のための塾と転塾」×「9月以降の過ごし方」

栄光ゼミナールの10月以降の方針。

対面授業はせず、映像+Zoomでやっていた校舎はそのまま継続、

一方で映像+対面でやっていた校舎も対面を取りやめ、Zoomのみに変更の校舎も。

対面でやる校舎もある中でこの対応はどうなんだろう。

なんというか不公平な部分があると思うのだけど。

 

それに発表されるのも突然のものも多いみたいで、

どこの校舎がいつどうなるか分からないまま不安を抱えての通塾ということになる。

そんな塾に不信感を持つ生徒・保護者は多いと思う。

せっかくの栄光が培ってきた良さを全部なくすような感じの対応。

なんか少し残念。

いっそのこと、基幹校をいくつか作り、そこは対面でやり、

その他の校舎は映像+Zoomのみと割り切ってしまった方が分かりやすい。

「中学受験の中で映像・Zoomといえば栄光」

と言われるようになれば、それはそれで業界内での立場を確立出来ると思う。

 

どうして踏み切らないのか。

スラムダンクの名言を借りるなら、

「塾のために生徒がいるんじゃなくて、生徒のために塾がある」

ことを忘れているのだと思う。

結局先生の配置だったり、利益の問題だったり自分達の都合が優先。

そもそもサービス業で営利企業だし、

大打撃を受けてはいるわけだから仕方ないのだけど。

 

でも信頼は作るのは大変だけど壊すのは簡単。

大きな塾でもTAP・桐杏学園・山田義塾会・学習指導会…と今はない塾はたくさんある。

本当に大事なのは目先の利益じゃないと思う。

求められているのは、雑な対応ではなく、誠意ある対応。

コロナがこれから冬に近づくにつれ、

もしかしたら対面での授業自体ができなくなるかもしれないし、

受験自体も形が変わっていくかもしれない。

その時に「この塾ならちゃんと対応してくれるから大丈夫…」と思ってもらえるよう、

日々の積み重ねが大事だと思う。

 

それは先生側に対しても一緒。

きちんと意見を言い合って、ぶつかりながらも生徒のためにできることやって、

そうやって本気でなんとかしようと思う人が、

損をしないようなシステムができれば良いのにと思う。

権力があるからとか、立場が偉いからとか、

現場の子どもたちに関係のない理屈を押し通して、

本当に「良い先生」がいなくならないと良いなと思う。

 

 

さて。

夏期講習も大詰め。

9月以降の話を6年生にした。

具体的には、受験までの残り日数と入試日程の話、過去問の取り扱いなどだ。

ここで意識を高めておくことは今後の大きな布石になる。

 

ただ思っていた以上に、自分の受験としての実感がない。

結局のところ「親主導の受験」から「自分の受験」へと気持ちが変わっている生徒は少ない。

本当は夏休みを通して受験生になっていくのだけど、

今年はそれがとても難しい。

だからチャンスは「過去問」を解いた後の対応にあると思う。

その学校にどうして行きたいのか?を深め、

できた喜びを味合わせる。

そうやって少しずつ「受験生」にさせていく。

それが出来れば偏差値を逆転する入試ができると思う。

 

 

先生側に必要なことを今日たまたま話していて。

 

一つは「この先生についていけば成績は伸びる」と信頼されること。

心酔レベルになれば、もっと良い。

 

もう一つは「結果が良かったら、全力で褒めること」

これは諸刃の剣だから使い方はむずかしい。

 

夏期講習終わるまでの残り1週間で、

しっかり仕込みを終わらせないといけない。

そのために今日は厳しい先生を演じて、きついことを言って、

担当クラスの生徒の4分の3が悔し泣きをしていた。

僕自身も辛いので、本当は注意もしたくないけど、

それじゃ受からなくて、2月にもっと大きな涙を見ることになるのが分かっている。

だからちゃんとつたえる。

願わくば、「今日の涙」が「明日の強さ」に変わってくれることを祈っている。

 

さぁ明日も頑張ろう。

ありがとうございました。

「中学受験の成績の上げ方」×「先生の条件」×「個別指導のススメ」

ようやく成果が出始めた、夏期講習5週目の3日目。

 

担当している理科の授業で、

首都模試での偏差値が全員50を超え、上を目指せる体制になってきた。

元々30前半だったところから考えたら大分頑張ってくれている。

 

何をしたかといえば、

物理的には、日々の授業に加え「メモリーチェック」の暗記テスト。

メモチェだけでも徹底させれば基本事項は身につくので、

成績で迷っている人にはオススメ。

「コアプラス」の方が詳しく載っていて良い教材だけど、

あれを覚え切るのはハードルが高く、一定以上の学校以外では必要ない。

SAPIXに通っている生徒は覚えてのテストがあるけれど、

これだけで精一杯になりがち。

それよりも基本をしっかり身に付けた方が点数には繋がる。

 

あとは夏期講習中から色んな過去問をやらせている。

今日やったのは法政二中。

偏差値だけ見たらまだやるべきところじゃないけど気にしない。

時には無理矢理引っ張って、

「いけるかも」

と思わせることが大事だと思う。

そもそも偏差値が高い=問題が難しい、というわけでは全くない。

偏差値が高くても解きやすい問題もあればそうじゃない問題もある。

上手く導けるかどうかが先生の腕の見せ所なのだ。

 

こちらの意図が上手くハマって覚醒し始めた生徒もいて、

3月は理科の偏差値40くらいだったのが、

ここにきて、日能研模試をやっても80以上はコンスタントに取り、

MARCH付属は勿論、早稲田や慶應でも合格点を出せるようになってきて、

調子に乗ってきたので麻布を解かせて撃沈。

改めて基礎力や問題を読むことの大切さに気付かせ、更なるレベルアップを期待。

 

手立ては人によって違う。

それを見極めてきちんとアドバイスをする。

これが物理的にやっていることの2つ目。

 

 

あとはそれ以上に大きいのが、やっぱり精神的な面。

理科は簡単と思わせるために色んな言い方をする。

叱り方や褒め方も工夫する。

そして何より、

 

「この人についていけば成績が絶対上がる」

 

と思わせる。

一番大事なのはこれだと思う。

だから成績が上がった時の褒め方や悪かった時の言い方は大事。

何より生徒を大切にしていると思わせることも大事。

普段の関わり方と自分のキャラクターも大事。

 

そんな僕が生徒に言われる台詞で一番多いのが「理不尽」だ笑

まぁみんな僕に対しては言いたい放題言ってるし、

笑いながら「理不尽」と言ってくれるので、ちょうど良い信頼関係なのかなと思う。

 

偏差値50は一つ目の壁。

そこまでは今まで述べてきたやり方でなんとかなる。

次は60の壁。

ここからは「厳しさ」と強い「モチベーション」が必要になる。

 

先生の質が問われる場面ですね。

今日たまたま見ていた記事で、

個別指導についての意見が書いてあった。

 

同じ金額で先生が学生の場合もあれば社員の場合もある。

責任感も違うしレベルも違う。

それってどうなんだろう?という話。

 

個人的には個別指導をまとめていた立場だったので、

その話はとても耳が痛い。

僕自身も個別指導に入っていたが、やっぱり社員に見て欲しい保護者は多い。

それは同じ料金だし、当たり前だと思う。

大手になればなるほど報告書など雑務が増え、

授業をしっかりやり切る先生も減りがち。

 

だから最初にどういうスタイルでやっているかちゃんと聞いた方がいいし、

先生の希望は伝えた方がいい。

社員の関わり方も聞くべき。

 

ただ個別を全部社員で回すとなると、

費用はその分高くならざるを得ない…。

だから学生に頼っているが、当たり外れは大きい。

個別に関しては、先生の顔が見える分、

個人塾の方が強いのかもなと思う。

 

昔個別にきてくれた生徒の中には、

大手個別塾でやっていたけど、

全く成績が伸びない、質問が返ってこない、自習ができない

と言った状況の生徒がとても多かった。

僕が思ったのは授業以外の面でのサポートの少なさが原因ということ。

授業なんて分かりやすくやっても所詮90分。

全部聞ききることは難しい。

分かった気になって帰って終わりのパターンも多い。

 

授業での対応以外に何をしてくれるのか。

それが大事なのだと思う。

大抵の塾では、「信頼している先生」にずっと教える体制は整っていない。

それでもそれを出来る限り整えようとする塾に出会って欲しい。

少なくとも「個別」と「集団」の先生が行ったり来たりする塾は考えるべき。

「集団」の方が儲かるから何かあったらそっちに先生はいってしまう。

悲しいし納得はいかないけど。

また詳しく書こう。

 

長くなってしまったのでこの辺りで。

ありがとうございました。

「鉄緑会のテスト」×「2つの疑問」×「塾の使い方」

今週末に鉄緑会の構内模試がある。

先日、中1のテキストや過去のテストを見る機会があったのだけど、

よく言われている通り、夏の時点でかなりの進み具合。

数学は連立は解けて当たり前だし、証明の仕方も分かって当然。

英語は時制だったり疑問詞だったりの基本文に加え、「比較」の単元までやっている。

 

1回1回が多くは見えないが、毎回何事もなく進んでいく感じ。

復習や予習は各自がして当たり前という意識なのだと思う。

学校生活との両立を考えたら時間的にはかなりしんどそう…。

少なくとも中学受験がゴールだと思って頑張ってきた勢にはとても無理。

だからこそ指定校が存在していて、レベルの高い生徒しか集めてないのだと思う。

 

そんな子たちでも鉄緑会用のフォローが必要になりかねない。

中学生のうちに高校数学の基本まで、英語も高校内容までやるのだから、

ずっと早いペースで進んでいくことになる。

時間をうまく使えればいいのだけど、プレッシャーに潰されなければ良いなと思う。

 

大きな疑問が2つ。

1つ目。

そこまで早いペースで進んでいくことは必要なのか。

勿論、早く終わった分、高校生になってからの演習時間の確保や余裕が生まれ、

受験勉強以上のことが出来るとは思う。

だけど出口の成績はと聞かれれば、全員が東大や医学部等にいくわけではない。

所謂「エリート」がそれだけやっているのに。

後からやり出した、他の塾からの合格者の方がずっと多い。

勿論、通える人数に制限もあるから当たり前なのだけど。

それでも、

ペースを無理矢理上げることに大きな意味はないのかな、と思う部分もある。

そもそも「受験合格」を目標においているかどうかは疑問だけど。

 

2つ目。

教えているのは「鉄緑出身の東大生」がメインであること。

伝統はつながるし、頭のキレもいいのはわかる。

だけど統一した教え方になるわけでもないし、

東大に合格して授業をしているバイトの先生も「満点合格」であるはずがない。

教科内での単元同士の繋がりや勉強法、やる気の出し方等に精通しているわけでもない。

クラスや先生によって上手・下手はどうしても存在する。

受験の「プロ」ではないのだ。

しかも中1からお世話になったとして6年間その先生がいるかはわからない。

学校生活や研究、就活などで抜けるかもしれない。

頭が良くても、「責任」を負うことは難しい。

 

 

…とまぁ鉄緑会の話を聞いて感じた疑問ではあるが、

実際に通ってみて、それがステータスとなったり、

学校ではやらない難しいこともやれる楽しさがあったり、

オリジナルテキストの良さだったり、

「通うのが当然」と思わせる力強さだったり、

良い部分がたくさんあるのはわかっている。

 

結局のところ、

鉄緑会」にいたから頭が良くなるのではなく、

鉄緑会」を上手く使えた人が頭が良くなるのだと思う。

 

これはどこの塾も一緒。

大手の看板だから安心なわけでもないし、

個人でやっているから不安なわけでもない。

自分自身がどうするか常に考えることが必要なのだと思う。

合わないと思ったら、無理せず言った方が良い。

迷わず転塾した方が良い結果を生む。

「大手の塾に通っているから安心」という時代でもない。

名前で塾を決めても仕方ないのかなと思う。

もっと自由に、上手く塾を使いこなして欲しいなと思うし、

塾側としては、より良い物を提供できるよう日々精進していくことが大切。

 

明日も頑張ろう。

ありがとうございました。