「SAPIX白金台校開校」×「コロナと塾選びと淘汰」×「3手先と差別化」
「SAPIX白金台校」が11月16日に開校ということで、
いよいよ1週間前を迎えました。
募集しているのは新3年生〜新5年生のため、
来年度の受験生はいないことになる。
この辺りの中途半端に新6年生を募集をしない感じは好感が持てる気がする。
受験勉強を無理して1年でやるというのはあんまり意味がないことを分かっているし、
「最大手」として正しい考え方だと思う。
今回は近くの白金高輪校が夏段階で既に全学年が募集停止をしているため、
徒歩圏内に新校舎を設立したのだろう。
コロナ禍において、サービス面でいろいろやらかしていたSAPIX。
それでもやっぱり「最大手」であり、
「ブランド」にはそれだけの意味も価値もあり、SAPIXを信じる人は多くいる。
「SAPIXに通っていること」自体がステータスにもなり得るし、
全員に向いている塾とは思わないけど、
とりあえず通わせたいと保護者が思う塾の一つであると思う。
ちなみに十分な人数の先生がもちろんいるはずだが
白金高輪校では現在、正社員も非常勤の先生も募集している。
ずっと同じ先生しかいないと「停滞」しかねない。
今のままで満足はせず「更なる高み」を目指そうという意思なのかもしれない。
もちろん、世代交代なども含めて優秀な先生が減り始め、
サービスが落ち始めているのかもしれない。
こればっかりは自身の目で確かめることが大事だと思う。
まぁそんなわけでコロナ禍でも、
塾業界全般がダメになっているわけではないのだと言える。
もちろんコロナのせいで人数が減っている塾も存在する。
これはつまり、
「生徒や保護者の求めているもの」にきちんと応えられていないのが、
明るみに出てきているのだと思う。
何というか、コロナやオンラインという火で闇が照らされたようなそんな感じ。
普段見えなかった「良くない」部分が「悪い」部分として出てきた。
そして気付かれた。
今通っている塾への価値に疑問を持ちはじめる。
きちんと生徒のことや対価を考えているかどうかの差が出始めたということ。
SAPIXは自分の価値がしっかり分かっている。
だから揺るがない。
先に述べたように、全員にとって良い塾では決してないが、
そんなことはどうだって良い。
個人的にはクラスが下の方の生徒たち、
あるいは日々の復習やデイリー/ウィークリーSAPIXなどで困る生徒たちは、
他の塾の方があうかもしれないと思っている。
個別を併用してがんばる生徒もたくさん見てきたが、
生徒も保護者も疲弊しているケースがとても多い。
そういう子に限って、
自分のことをちゃんと見てもらえる先生や塾に出会うと、化けることもある。
もちろん下の方のクラスでも通い続ける意味もある。
だって上のクラスを目指すのは楽しい。
頭の良い子たちが近くにいるのだから切磋琢磨すれば良い。
そういう意志を持てるならSAPIXに通い続けることには大きな意味があると思う。
自分が「塾」とどう関わるのか。
それに通う側が無意識に気付き始めているから、「淘汰」が始まっているということだ。
塾に関わる身としては、
相手のニーズに応え、相手の想定を超える対価を示せるようになりたい。
コミュニケーションや子どもとの関わり方、
授業ができたり分かりやすかったりは当然の話として、それだけでは他に勝てない。
いわゆる「差別化」が必要。
「◯◯先生なら信じられる」と言ってもらえるように、
他の人に負けない自分だけの力を磨く。
僕自身が意識しているのは「3手先」と「全体把握」
他の先生が「気付かない部分」に気付けるよう、常に全体を見る。
そして「3手先」を想定して話をする。
自分が言った言葉に対して、相手がどういう思いでどう返してくるか。
さらにそれに対して…と想定を重ねる。
もちろん一つでなく、あらゆる手を考える。
個人的にはアイシールド21にあった「カード」で例えるのが好き。
「『そんなカードは出すわけがねぇ』って思わせたらその時点で勝ちなんだよ」
相手にとって意外なことも言えるような、
そんな先生になれるよう、
まずは「普段」を大切にしつつ明日も頑張ろう。
ありがとうございました。